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Q1. 濃い色の下着を、淡い色の下着と一緒に付け置きしていたら、濃い色が落ちて色が移ってしまいました。色落ちしにくい素材はありますか?

A1. 一般的に綿、レーヨン、ナイロンなどを使用している場合、濃い色は色落ちする可能性が高くなります。またポリウレタンも、本来染色しづらい繊維なので、色落ちしやすい傾向があります。濃い色の下着をお手入れする場合は、色落ちがなくなるまでの数回は、他のものと分けて、単独での手洗いをおすすめします。逆に、色落ちがしにくいのはポリエステルやナイロン、アクリルなどです。

Q2. お風呂の脱衣所に棚を設置して下着を収納しているのですが、湿気が多い場所での保管は避けるべき?

A2. 湿気が多い場所に収納していると、生地が空気中の水分を含み、汚れやにおいを吸収しやすくなり、シワやカビの原因になります。ただそれは、換気をきちんとすることで、回避できます。除湿剤を使ったり、風通しをよくして、湿度を下げましょう。シルクやウールの下着には防虫剤を。

また、汚れたまま保管していると、汚れが酸化して黄色く変色する原因にもなりかねないので、汚れはできるだけ洗い取り、しっかり乾燥させてください。特にナイロンで淡い色のものは、変色しやすいので注意が必要です。

Q3. 衣類用の洗剤で洗濯したら、だんだん着心地が悪くなってきたような気がします。洗剤を使う上で気をつけることがあれば教えてください。

A3. 下着や肌着の汚れは、殆どが汗によるもので、酸性です。酸性の汚れをとるためには、アルカリ性の洗剤を使用します。ただ、アルカリが強いほど汚れは落ちやすいですが、肌に悪いだけではなく、衣類の染色が負けてしまう可能性があるため、下着や肌着を洗う際には、洗浄力は劣りますが、比較的肌や素材に優しい中性洗剤や弱アルカリの洗剤を使用します。

弱アルカリは、綿・麻・合成繊維などの下着や普段着などの衣類を洗うのに適しています。ウールやシルクのようなデリケートな素材や色柄物の下着を洗う時は、下着用洗剤やおしゃれ着用中性洗剤を選びましょう。最近は、一般衣料を洗う液体の中性洗剤も市販されています。また、大事なのはやさしく洗うことです。手洗いをしたり、洗濯機で洗うならネットに入れて洗ってください。熱によって縮むこともあるので、下着を乾燥機に入れるのは避けましょう。

Q4. 漬け置きする場合、時間は長ければ長いほど汚れ落ちが良くなりますか?

A4. 漬け置きが長いからといって、必ずしも汚れ落ちが良くなるわけではありません。それどころか、長く漬け置きしていると、洗剤が素材を傷めてしまう場合もあります。漬け置きの時間は30分~1時間くらいを目安に、放置しないようにしましょう。

Q5. ポリエステルの肌着の上にウールを着たら、静電気が起こってしまいました。静電気が起きない素材の組み合わせは?

A5. 下着と洋服の素材の相性が悪いと、重ね着した場合に静電気が起こりやすくなります。衣類の織維にはプラスに帯電しやすいものとマイナスに帯電しやすいものがあり、質が違うほど相性が悪く、静電気が発生しやすくなります。例えば、トップスにポリエステルの肌着を着ていたら、上はナイロンより、綿のブラウスにした方が静電気は起こりにくくなります。逆に、ウールやアクリルの入ったブラウスはおすすめできません。このように、なるべく同じ性質の素材を選ぶといいでしょう。

Q6. 汗をかきやすいので、暑い日は体臭が気になります。そんな時におすすめの素材はありますか?

A6. 臭いが気になる場合は、消臭加工がされた下着や肌着がおすすめです。消臭加工とは、繊維が臭気成分と触れることにより、不快臭を減少させる効果を示す加工です。臭気物質を吸い取ったり、臭わない他の物質に化学反応させて臭いを無臭化します。

また、夏の強い日差しを避けたい時には、紫外線を吸収したり反射したりする「UV加工」の施された肌着を着るとよいでしょう。

Q7. デザイン第一で下着を選んでいますが、保温性や汗とりなどの機能もやっぱり気になります。ポリエステルやナイロンでも、汗とりや体を温める機能があるものはありますか?

A7.ポリエステルやナイロンは放湿性が悪く、水分を吸収しにくいので、そのままでは汗取り効果は期待できません。ですが、乾きが早いという特性を活かし、異型断面(さまざまな角度の断面をつくった糸)に加工して、すばやく汗を吸って速乾する機能を持たせることができます。ブラジャーなどで、外側がポリエステルで内側が綿の素材を使っているものがありますが、それらはそれを利用したものです。綿だけだと吸湿・吸水性はあっても乾きが悪いため、異型断面のポリエステルを組み合わせて、吸水速乾性を高めているのです。

また、一般的にポリエステルやナイロンは、保温性が悪いといわれていますが、起毛させたり、編み方などを工夫するなどして、保温性があるものもあります。保温効果だけなら、アクリル素材を使ったものがおすすめです。